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代々木には沢山の予備校や大手の進学塾がある。
本日、お仕事終了後。
空手道場に行こうと駅に向かっていた時、
新しくできた大手の進学塾のビルから、
泣きながら出てきた中学1年生?ぐらいの女の子がいた。
最初、目を疑い、通り過ぎてからもう一度見たらやはり泣いていた。
しかも、ふらふらしている。
大丈夫かな?
心配したが、
下手に声をかけると都会のど真ん中では不審者扱いされてしまう世知辛い世の中。
その女の子はふらふらしながら信号を渡り、
ふらふらしながら代々木駅に消えていった。
もし、赤信号を渡りそうだったらとっ捕まえなくては・・・・
そう思っていたが、取りあえず駅には行けたか。
ちゃんと家に帰れたかな?
そう思いながら、ふと大手の進学塾のビルを見ると、
ぎょっとした。
ビルの出口からやはり中学1年生ぐらいの男の子3名がふらふらと生気のない顔で出てきて、
そのまま、すとんとビルの前で腰を下ろしてぼんやりしているのだ。
一体、何があったのだろう?
どの子も賢そうな顔しているし、どんな試験があったのだ?
松井が中学生の頃、一応、塾には行ったが、
ビーバップハイスクール全盛期。
勉強などせず、授業中は他校の中学生とにらみ合い。
終わると、
「おめー、何中よ?あぁん?」
と揉めて先生が仲裁に入るなどしていた、そんな思い出しかない塾。
ちなみに松井の通っていた中学は裏山で狸が出たし、
そいつらの中学の裏山ではムササビが飛んでいた。
反り込みを入れた狸と、眉毛のないムササビのいがみ合い。
そんな牧歌的な中学生たち。
高校生になってもヤンキーはまだ流行っており、(埼玉県の田舎)
高校3年生の頃にチーマー風の渋谷スタイルが流行り、
気が付けば短ラン、ボンタンだったやつらがダンスをしていてヤンキー時代は終焉を迎えた青春時代。
その頃、同級生で最強で最後の番長、Мという男がいた。
中学生からボクシングをやっていて、
その頃から埼玉県の中学生で1番喧嘩が強いと言われていた。
松井とは格闘技の話で仲良くなり、
卒業後も親交は続いた。
Мはその後、プロボクサーになり、ランキング1歩手前で網膜剥離で引退。
引退してからは働いたお金で1年間イギリスに語学留学し、現在は営業の仕事をしている。
数年前、代々木を通りかかったと言って治療院に遊びに来てくれた。
格好良かったリーゼントはハゲてしまい、しばらく誰かわからなかった。
「いや~、ストレスでハゲちったよ」
高校時代は餓えたオオカミのように誇り高かったМ。
しかし、女房子供のために不景気の中、
必死で頭を下げ、頑張って働いているМはあの頃よりもっと格好いいと思った。
「Мちゃん、鍛えてる?」
松井が軽くボディを叩くと、盛り上がった腹筋がそこにあった。
「ったりめーじゃん。でもよ、さすがに現役っつーわけにはいけなくてよ」
にやりと笑うМ。
飲みに行こうと言いながら、すっかり忘れてしまったが、
あのМの顔は忘れられない。
なんだかんだ言いながら、
なんとかなるものだ。
受験勉強がいい悪いではなく、
泣くほど真剣に打ち込んでいる姿は素晴らしいと思う。
ヤンキーだって、真剣にヤンキーをやっていた奴らは皆、
今は社長をやったりそれなりにしっかりしている。
泣くほど真剣に。
ただ、あの泣いていた女の子には、ちゃんとご飯を食べて、
風邪に気をつけて欲しいと、おばあちゃんみたいなことを思った。
受験生も、そうでない輩も、
真剣に生きている人たちに少しでも幸あれ。
以上!
忍押!(すお!)