4月のメルマガは

「仕事の範疇を決める」です!

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11年前のお話。

当時、恵比寿で開業していました。

その日、受講生の紹介だという女性から電話でお問い合わせ。

 

“2歳になるダウン症のわが子を診て欲しい”

“中殿筋の動きが悪く病院でリハビリを受けているが、ここの噂を聞いて治療を受けたい”

とのこと。

 

松井はお断りいたしました。

だって自分の範疇外だから。

 

ドクターの判断で理学療法士がリハビリをしている以上、何をするのか?

 

ダウン症と中殿筋の因果関係や

脳の神経レベルで異常があるかどうかなど、

専門の知識を有すると判断し、

松井はその専門ではないのでお断りをしました。

 

しかし、そのお母さんはしつこかった!

 

わが子の為というより、

何か理不尽なモノに対する恨みをぶつけるかのような強い怒りを感じました。

 

「嗚呼、これは子供じゃなくてお母さんが病んでいるな

 

松井は両親で来ていただくことを条件に治療を承諾しました。

 

◆◇◆親の影響が子供に?!◆◇◆

 

当日、まず最初に治療したのはお母さんから。

 

「え?私じゃなくて2歳の娘ですが!?」

訝しげに断るお母さんの体を立位で治療した後、

次はお父さんも立位で治療。

 

合わせて5分ぐらいだったかな?

2人の体の状態を良くしてから2歳の娘さんの這い這いの状態を検査すると・・・

 

「あ、変わっている!」

 

“あれ?”

という感じで不思議そうにわが子の動きを見るお母さん。

今でもその驚いた顔は思い出せます。

 

親の状態によって子供はカラダに影響が出ます。

お母さんも疲れ切っていたし、

お父さんも疲れ切っていた。

 

何より二人とも険悪な雰囲気。

 

毎日毎日、ピリピリした雰囲気の中で

2歳の幼い子はどんな気持ちで過ごしてきたのだろう?

親が病んでいては子も病むでしょう。

 

◆◇◆それほど劇的な効果はなかった!◆◇◆

 

松井はその2歳の子を診ましたが、

動きはそれほど異常があるとは思えなかったです。

 

少しだけ頭蓋骨の側頭部の位置がズレていたのと、

中殿筋というより、腹部の緊張が少しあったかな?

 

まぁ、やれる範疇でやって、

それほど劇的な効果はなかったです。

むしろ最初の両親を治療した後の方が変化は大きかったように記憶しております。

 

あとはその子のメンテナンスで皮膚の調整法をお母さんに教えました。

 

皮膚のメンテナンスを通してその子を愛してほしいと。

それだけお母さんに伝えました。

 

お父さんにはもっと子供に関心を持って。

そして奥さんを労って夫婦仲良くしてほしいと。

 

中殿筋の話は一言もしませんでしたね。

 

帰り際に何か憑き物が落ちた感じのお母さんと

娘さんを抱っこしながら松井に向かって頭を下げていたお父さんの姿。

今でも思い浮かびます。

 

◆何のエキスパートなのか?!◆

 

松井が治療して、

可能性が拡がるかどうかわからなかった。

また、果たして可能性を広げていいのかどうかもわからなかった。

例えば、その子が活発に這い這いすることで逆に怪我や事故を誘発する恐れはある。

その責任を施術する側は負えるのか?

 

“自分が得意とする分野ではない、危険性をはらんでいる範疇は手は出さない方がいい”

 

餅は餅屋という言葉があるように、

各エキスパートは存在します。

 

“自分はいったい何のエキスパートなのか?”

 

手を広げるのではなく、

自分のやれることを定め、

深く落とし込むのが繁盛治療のセオリーです。

 

MBに関わっている治療家の皆さんには上手くいって欲しいです。

そのためには小手先の技術よりも仕事の基本の考え方が大事です。

 

それは、物事を見通す目と物事に取り組む姿勢です。

 

これはどんな仕事にも共通する大切な考えではないでしょうか。

 

 

手っ取り早く儲かるメソッドが流行りの昨今。

 

昭和的な考えかもしれませんが、

手っ取り早くよりも、

むしろ遠回りしてもいいから足元を固めることが固い地盤を作ります。

 

固い地盤だからこそ、大きく積み重なります。

目先だけに囚われるとその地盤は脆弱です。

 

“仕事の線引き”

 

できること、

できないこと。

 

シンプルですが、連休中にでも今一度再確認してみるのも良いのでは?

と思います!

 

“ばっちり整体の範疇ですよ!”

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